事例で学ぶ借地権(ケーススタディその4)
借地権のプロフェッショナルに相談しないと、こんな事が・・・。
- ○相談者
- 40代の女性(長女)
- ○借地人
- 相談者の実母(老齢のため片足が不自由)
(75歳でひとり暮らし、嫁いだ次女が近所に新居を構えたばかり。)
ご相談内容
- ・ご実家は借地であり、築40年を超える古家。
- ・来年、借地を更新する予定であるが、母は年金収入しかなく、更新料を払うゆとりがまったくない状況。
- ・実母が困り果ててしまっているため、とりあえずは実家に程近い不動産業者A社に相談したところ、「借地権を売却して、その売却益を有意義に使った方が特ですよ、私に任せてください!」と、どんどん売却話が進んでしまっている。
- ・そんな中、相談者の妹(次女)が同級生が勤める不動産会社「B社」に査定してもらったところ、「売却価格」がほとんどつけられない物件であり、むしろ売却すると損失額の方が大きくなると言われた。
- ・借地権についての知識がない相談者は、A社とB社とで言い分が異なっているため、どうしたらよいものか分からなくなり、ご来社された。
ご相談経過と当社の動き
- ・ご来社後、相談内容をカウンセリングさせていただいた上で、『借地権健康診断書』を作成いただき、借地をどうするかの判断をお任せいただく前提で精査しました。
- ・専門家チームで詳細な査定をおこなったところ、確かに「B社」の査定同様に、売却価格がつくかつかないかという物件であり、「A社」の動きに疑問を抱いておりました。
- ・そこで、「A社」に売却手続のその後について確認に伺ったところ、「既に第3者への買い取り相手が見つかっており、ご心配なく」と門前払いを受けました。
- ・ところが、念のため地主さんにご挨拶をかねて面談にうかがったところ、「A社」の方で売却手続が進んでいるという話は、全く聞いていないし、売却承諾などする気は全くないとご立腹されていました。
- ・そこであらためて、当社が借地人さんに成り代わって仕切り直しさせていただき、地主さんのご意向を確認したところ、借地人さんに対する姉妹の思いは普段からよくご存知であり、借地自体への思い入れも深いことが理解できました。
- ・そして、地主さん自ら「借地権を買い戻したい」とのご提案をいただきました。
結果
- ・借地人さんご家族に対し、地主さんのご意向を報告したところ、即答でご快諾。
- ・不動産会社「A社」に対しては、承諾なしに売却手続を進行されていたことに地主さんがご立腹であることを報告すると、「売却先が確定してから承諾を相談すればいい・・・」と考えていたと、気まずそうな雰囲気で、本事案から退く事を確認。
- ・最終的には、僅かながら得られた地主さんによる買い戻し額を資金に、次女の新居をバリアフリーにリフォーム後に同居され、借地人さんの不安のすべてを解消することができました。
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